『葉書』が繋ぐ縁 ~ ひとりごと ~

 

10月10日 PM

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私が近畿方面を営業で担当していた頃の話。

時は十年以上もさかのぼるが、

彼とは今も尚『友人』と呼べる関係が続いている。

たった一枚の葉書が繋ぐ『縁』

出会いは凍えるような寒さの大阪『天満橋』だった。

 

慣れない土地とあって右も左も分らず、

ただ得意先を訪ねて歩くだけの日々。

得意先のようやく『知人』と呼べる程度の数人以外には特に親しいと呼べる友人も無く、

ホテルに籠り、味気ない『コンビニ飯』が夜の習慣となりつつあったが、

ある夜の事、

大阪の『粉もの』文化に触れたいと常々考えていた私は、

ホテルのフロントに一人でも行けそうな『串カツ店』を尋ねたのだった。

 

偶然にも周辺はその『串カツ』の激戦区だったらしく、

評判の良いと言われる店が数件あると聞き、

ホテルのスタッフに言われるがまま、

歩いてほど近いある(人気店)を覗いてみたのだった。

さながら今時流行の『孤独のグルメ』とでもいった調子で。。

 

『満席なんですよ。』

 

流石に口コミ上位の人気店で、

カウンターしかない小さなお店は早い時間にも関わらずお客で一杯だった。

 

『別にどうしても今日じゃなければという事も無いんだけどな。。』

 

迷った挙句、結局は『食』の誘惑に勝てず別なお店を探すことにしたが、

幸い入店を断られた店と然程離れていない場所に、

ホテルスタッフ曰く、『最近出来たんですよ!』というお店も教えてもらっていた。

 

『小奇麗で大阪では上品なお店の部類かも?』

『私は個人的に好きです』

 

ホテルスタッフの言う『上品なお店』というのが気にでもなったか、

木の扉で中の様子は見えずとも、迷わずお店の暖簾をくぐる私だった。

 

『いらっしゃいませ。』

 

この時カウンターの奥で厨房を仕切っていた彼こそ、

十年来の友人、通称『貴ちゃん』だった。

 

数人のお客さんの座るカウンターから少し離れて席に座り、

周囲をぐるり見回すと、なるほど少し上品な感じと言うホテルスタッフの説明は頷ける。

 

『これは当たりかもな。。』

 

いい年の大人が一人で晩酌するのに、

ガヤガヤ周囲が騒がしいのも落ち着かないので、

そう言う意味で静かに食事ができる良い店だと直感的に感じたのだった。

 

大阪の串カツと言えば(新世界ジャン横)辺りの常識、

『ソースの二度付け禁止』が巷で有名ではあるが、

このお店のスタイルはそのソースの器からして違い、

複数の岩塩に大きく切ったレモン、

少し濃度のあるソースに自家製のマヨネーズと

私の知る限り所謂(新世界風串カツ)より上品で繊細なスタイル。

 

オーダーはお任せでも単品でも頼めるが、

新参者の私は当然店主のお勧め(お任せ)にしていただいた。

 

串カツの素材は俗にいう『創作串カツ』

全種類に仕込みがされていて、当然(一串百円)と言う訳にはいかない。

切ってあげるだけの素材系串カツはそれはそれで(有り)なのだが、

複数の素材を組み合わせ丁寧な仕事のなされた(創作串カツ)は、

もはや洋食店に匹敵する一品料理そのものだった。

 

勿論『キス』や『牡蠣』『アスパラ』『ヘレ(ひれ)』と言った単品素材もあるのだが、

味は格別と言っていいほどで、素材が厳選されているのが良くわかる。

※大阪ではヒレカツを(ヘレカツ)と言う。

 

食事も進みお酒も適度に回ってきた頃、

良い具合にお客さんが一巡して、カウンター越しの厨房が一段落したタイミングで、

飲めるかどうかはさておいて、貴ちゃんに『如何?』とビールを勧めてみた。

 

『有難うございます。』

『折角なのでいただきます。』

 

年は私より一回りは下だろう。

後に独身と聞いたが常に笑顔で物腰も柔らかく、

忙しさ任せでピリピリした感じを微塵も見せない姿に好感が持てた。

開店してまだ一年すら経たないという事で、

スタッフも少数のバイトしか入れず、

商売としてはこれから先が本番と言った感じだった。

 

私はお酒の酔いに任せて、以前好んで読み漁った飲食関連の本の内容や、

リピートを獲得する為、以前知り合いが教えてくれた極意など、

互いにビールを飲みながら意見交換したのだった。

 

今思えば、

初対面で得体も知れない一般客の傲慢なグダ話によくぞ付き合ってくれたものだとも思うが、

そこが彼の(人の好さ)(人柄)なのだという事も、

後に幾度と店に通う内に理解するようになった。

貴ちゃんは当時から(好青年)そのものだった。

 

『葉書を書いてみたら?』

 

雑談の話の腰を折り、貴ちゃんに投げかけてみた。

私は以前の会社でマーケティング関連の仕事も経験していたので、

当時ある方から直接指導された、

初対面の人に覚えてもらう為の『葉書術』の話をしたのだった。

 

私自身何度となくこの『葉書術』で『ご縁』を繋いだ事がある。

流通関連の営業一筋で三十年。

数えきれないくらいの方と名刺を交換させていただいたが、

しばらく会う機会がないとすぐに記憶が薄れ、

失礼ながら相手の顔や名前を忘れてしまう事がある。

商品を売りたい側がそうなのだから、売り込まれる側は尚更そうで、

寧ろ相手が自分の顔や名前を覚えていなくても、

至極真っ当、仕方が無いと言うのが常だ。

 

そこで私が良く使った方法が、

初対面の相手には自筆の『葉書』を書く事だった。

それも単に書くのではない。

初めて出会ったその直後、十分以内に即興で書き、

投函するのが私の『葉書術』だっだ。

 

『人間予想していない事が突然起こると、それは強く印象に残る』

と教えられた当時から私は信じて実行している。

時間が経過してしまえば、それはあまり意味のない社交辞令になってしまうが、

出会った直後に投函した自筆の葉書が、

翌日予想しないタイミングで相手に届いたとしたらどうだろう?

きっと『何時この葉書を書いたのだろう?』と考えるはずである。

 

過去私はその『葉書術』で度々直接お礼の電話を頂いたり、

その後時間が空いてから再会したとしても、

顔を見るなり『ああ、先日はわざわざ葉書までいただいて。』と言った様子で、

何かしらリアクションがあって、その後良い関係が築けたものだった。

誰もやらない事は特に印象に残りやすいのである。

 

流石に出会った方全員に葉書が出せるかと言うと費用も馬鹿にならないので、

ここぞという場面でしか書かなくはなったが、

貴ちゃんには(一見さん)に覚えてもらう方法として私の経験話と、

その葉書を次回のクーポンにしたらよいのでは?とアドバイスしたのだった。

 

その夜店を出た後、

私が向かった先は数メートルも離れていないコンビニの売場だった。

有言実行。。

そこでで私には何とも似合わない洒落た絵葉書を一枚購入し、

5分後には天満橋の駅のポストに投函したのだった。

 

ご縁をいただき有難う この出会いに感謝

通りすがりの一見より

 

葉書に記した内容はこのままだ。

翌日葉書が届くとこの内容だけで、

葉書の主が私だと気が付くのはほぼ間違いなかった。

 

数日後私の会社に葉書が届いた。

貴ちゃんの店『凛』からのクーポン付の便りだった。

内心、期待した通りのリアクションに(したり顔)の私だったが、

言うまでもなく、その後は大阪に入る度に足繁く『凛』に通うのだった。

 

顧客になってしまったのは私の方なので、

ある意味、速攻で返事を返した貴ちゃんの方が、

商売人として一枚上手だったのかもしれない。

 

ある日、予期せぬ事態で私が悪性リンパ腫を罹患して、

大阪はおろか出張にも行けなくなった。

 

貴ちゃんには、

入院中に悪性リンパ腫で闘病に入っている事、

病期的にそんなに楽観できないという事もSNSで伝えていた。

何故なら、何も知らない貴ちゃんは私の教え通り、

定期的にクーポン付きの葉書を送ってくれていたからだ。

長期の治療でお店には当面行けないといった申し訳なさもあり、

教えておこうと思ったのだった。

 

貴ちゃんは想定しない返信に当然のごとく驚いていたが、

『シュウさん(ファーストネームで呼び合う仲になっている)ならきっと大丈夫!』

とエールをくれたのだった。

 

あのやり取りから二年余り。。

昨日久しぶりに貴ちゃんからSNSが入った。

隊員以降も慌ただしく過ごした為、

迂闊にも寛解した事を報告し忘れていた事もあり、

私の身を案じての連絡だったようだが、

当面の無事を聞き喜んでくれた。

 

『もしかすると連絡が付かないかもしれないと思い、勇気がいりました。』

心配してくれていた彼の気持ちが本当に嬉しかった。

だが嬉しい報告はそれだけではなかった。

 

『最近二店舗目をオープンしました!』

 

私の予想(期待?)通り、彼は激戦区の天満橋で店は大成功を収めているようだった!

知り合った頃の貴ちゃんは独身だったが、

出会って間もなく結婚して(お付き合いしている頃の話も良くしたもの)、

もう子供さんも大きくなった事だろう。

いやもしかすると家族も増えているかもしれない。

 

ゴルフの腕前はSNSで知る限りそこまで上達していないようだが、

私が勧めて始めたはずのマラソンやマウンテンバイクはまだ続けているだろうか。。

 

またあの美味しい串カツが食べてみたくなりました。

いつかきっと叶うように私も頑張ります。

串カツとお酒『凛』HP

天満橋駅から徒歩5分串カツとお酒



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